リスティング広告を内製化する流れと成功させるコツ【インハウス化が加速する理由も紹介】
「リスティング広告の内製化は、どのように進めればよいのだろうか?」
「リスティング広告を内製化するのと代理店に外注する判断する基準があるなら知りたい」
リスティング広告の運用を自社で行うべきか、代理店などの外部に依頼すべきか迷っている企業は多いです。
インハウス(内製化)とアウトソーシング(外注/代理店委託)には、それぞれに相反するメリット・デメリットがあります。そのため、自社にとって最適な選択を行うには、両者の特徴の違いを理解する必要があるでしょう。
本記事では、リスティング広告を内製化すべきかの判断基準や具体的な流れについて紹介します。
今回の記事のポイント
・リスティング広告の内製化が加速している理由はなんですか?
リスティング広告を内製化する企業が増えている理由としては、代理店が自社のビジネスモデルを理解できていないこと、少額の運用の場合は新米の担当者になりやすいこと、代理店の得意領域が自社とマッチしていないこと、施策のスピードが求められているなどがあります。
・リスティング広告の内製化をする流れは?
リスティング広告を内製化する際は、目的を明確にしてから社内リソースの確保やツールを準備し、スタッフの教育体制を整えたうえでテスト運用を行います。本番環境ではレビューと改善を繰り返し、広告効果を高めていくことが大切です。
・リスティング広告の内製化を成功させるコツは
リスティング広告の内製化を成功させるには、社内に広告運用チームを構築したり、代理店運用と内製化を並行して比較検討したりなどの方法があります。より効率的に内製化したい場合は、内製化支援のサポートを受けるとよいでしょう。
【リスティング広告の内製化について相談する】
リスティング広告の内製化とは?
リスティング広告の内製化とは、リスティング広告に関する業務を社内で実行できるようにすることです。
外部に委託していたリスティング広告の業務を自社で行うことで、コスト削減や迅速な対応、ノウハウの蓄積などができます。自社のリソースを活用し、リスティング広告の業務を効率化することが可能です。
リスティング広告の全ての業務を内製化することを「フルインハウス」と呼び、一部の業務のみ内製化する「セミインハウス」と分けて呼ばれることもあります。
内製化すべきかどうかは企業の目的や状況によって異なるため、他社の事例も参考にしながら自社にとって最適な選択を行うことが大切です。
リスティング広告の内製化が加速している4つの背景
ここでは、リスティング広告の内製化を推進する企業が増えている理由について見ていきましょう。
- 代理店が自社のビジネスモデルを理解できていない
- 少額の運用の場合は新米の担当者になりやすい
- 代理店の熱意が感じられない
- 施策のスピードが求められている
代理店が自社のビジネスモデルを理解できていない
代理店が自社のビジネスモデルを理解できていないという理由から、リスティング広告を内製化に切り替える企業もいます。
代理店は複数のクライアントを抱えています。そのため、各クライアントの独自のビジネスモデルや、業界の特性などをクライアントレベルで深く理解することは正直難しいです。特にニッチな業界の場合は、代理店ではなく自社でリスティング広告を運用する企業が増えています。
例えば、ニッチな業界のBtoB企業が新製品のプロモーションをするとします。
この際、代理店では新商品やターゲットユーザーのニーズ、業界の特性などの理解度が低く表面的な特徴でキーワードを設計したり、特徴を踏まれていない広告文になったりなどの問題が起きやすいです。費用対効果の高いキーワードを見つけるのも難しいでしょう。
内製化すれば、新製品や業界に詳しい社内スタッフにリスティング広告の運用を任せられます。
代理店では把握しきれない自社の特性をリスティング広告に反映できる点が、内製化が選ばれる理由になっていると言えるでしょう。
少額の運用の場合は新米の担当者になりやすい
リスティング広告を少額で代理店に依頼すると、経験の浅い新米の担当者が割り当てられる傾向があります。
まずは少額でテスト運用したいと考える企業も多いですが、経験値が少ない担当者では期待通りの成果を得られない可能性が高いです。また、社会人経験が浅いことでコミュニケーションコストが増えるケースも見られます。
リスティング広告に関する専門的なアドバイスが得られにくい一方で、代理店への手数料は特段新人だからといって安くならず、依然として発生する点は、多くの企業にとって懸念点になるでしょう。
このような状況を回避し、より効果的な広告運用を実現するために、社内スタッフを育成してリスティング広告を内製化する企業が増えています。
代理店の熱意が感じられない
リスティング広告を内製化する背景として、代理店の熱意、相対するフロントモチベーションが要因となることもあります。
代理店は多忙につき、どうしても金額の大小などによって仕事のキャパもメリハリがついてしまいます。メリハリと熱意は別ものですが、どうしても人間である以上、少しおざなりになってしまう場合があります。
この点、クライアントにとってみれば自社以外はありえないので、どうして、この代理店さんは「自分たちのことに対して、ここまでやってくれないのか?」「こんな簡単な作業なのにどうして対応が遅いのか?」など不信が募ってしまうこともありえます。
どうしても、対フロントの相性もあるでしょう。場合によっては代理店としてはここまでやるつもりはない、そんな必要は無いと思ったと思って作業しなかった一方で、クライアントにとっては細かい点1つ1つも成果につながりうるので、やってほしいという部分での対応のモチベーションに齟齬が生じることもあるでしょう。
例えば、リスティング広告のパスの設定やコールアウトのセットにしても、代理店としてはあとあとでやろうと思っていたが、クライアントにとっては、当初からなぜやってくれなかったのか?となってしまうこともあります。
また、シミュレーションをExcelでほしいクライアントに対して、代理店としては口頭でよいのではと思っているケースもありえます。
これは仕事に対する態度やそもそもの細かいどこまで何が必要かのすり合わせをできていないことに起因しますが、代理店は外部なので細かいすり合わせが必要に対して、社内であればニュアンス含め口頭で補足もできるメリットもあります。
自社のスタッフにリスティング広告を運用してもらうことで、ミスマッチを防止できるようになるでしょう。
施策のスピードが求められている
Webマーケティングに取り組む企業が増えている現在では、スピード感のある施策の実行が求められています。
特にリスティング広告は、データをもとに改善を繰り返すことで費用対効果を高められるのが魅力です。PDCAを迅速に回していけば、より少ない予算で大きな広告効果が期待できます。
しかし、代理店が外部であるが故にコミュニケーションに時間がかかり、改善や施策の実行スピードが遅れてしまうことがあるのです。これはtoCのお客様で実は起きやすいです。toCのサービス業の場合、クライアントとしては土日営業しているが、代理店が休みが故に、週明けまで待たねばならないというような場合に、競合と比較してかなりの時間ロスになります。
このように代理店よりも内製化した方が、リスティング広告の実施スピードを早くできる可能性があります。
多くの企業がリスティング広告を内製化する理由の1つです。
Web広告運用の内製化が加速する背景とは?3つの判断基準と成功ポイントについてはぜひ以下記事をご確認ください。
リスティング広告の運用を内製化するメリット5つ
ここでは、リスティング広告の運用を内製化するメリットについて見ていきましょう。
- 代理店の手数料を節約できる
- リスティング広告の経験値を積める
- 社内スタッフのみで柔軟な運用ができる
- 自社を理解した社内スタッフに運用を任せられる
- 少額からリスティング広告を始められる
代理店の手数料を節約できる
これはよく言われることですが、リスティング広告を内製化の最大のメリットの1つでもあります。
通常、リスティング広告の運用を代理店に依頼すると、広告費(または広告費用全体の)の15〜20%ほどが手数料としてかかります。手数料が20%の代理店だとした場合、1ヶ月に100万円の広告費をかけると20万円の手数料がかかる(合計120万円)ということです。
広告費が高額になれば、その分手数料も高くなります。
逆に言えば、代理店からすると、一定の工数で金額が増えるとその分粗利が増えるという点が旨みなわけです。
内製化すればランニングコストがかかるものの、代理店の手数料のように広告費によってコストが変動する心配はありません。
リスティング広告の経験値を積める
代理店から内製化に切り替えるメリットとして、自社のスタッフがリスティング広告の経験値を積めることです。
リスティング広告を丸投げできるのが代理店のメリットですが、自社のスタッフが詳しい業務内容や設定方法を理解できません。リスティング広告の運用をしたいときは、代理店に依頼し続けなければならないのがネックなポイントです。
この点、内製化すれば、社内のスタッフがリスティング広告の運用を行えるようになります。
また、セミインハウスなどの場合でも、社内に詳しいスタッフが代理店フロントになることでより厳しい目で代理店を監視できるので、互いに切磋琢磨し、よりよい成果が生まれます。
フルインハウスに切り換えられないようにと代理店側も細心の注意を払ってくれるはずです。
また、フルインハウスでは経験を積むほど成果も出やすくなるので、中長期で取り組むほど得られるメリットも大きくなるでしょう。社内にリスティング広告のエキスパートを育成できれば、継続的に効果的な広告キャンペーンを打っていけるようになります。
社内スタッフのみで柔軟な運用ができる
リスティング広告を内製化すると、代理店を利用していたときと比較して柔軟な運用ができるメリットもあります。
これは社内の人間のみでリスティング広告を運用できる点が大きいです。
リスティング広告の運用を社内で完結できるようになると、リアルタイムで広告内容を変更・調整したり、市場の変化に合わせたりなど、柔軟な対応ができます。代理店を介さない分、意思決定から実行までのタイムラグが短縮され、迅速に対応できるようになるのです。
本日決まったイベントに対して、その日中に広告を開始できるなんてことも可能です。
施策を迅速に実行できるようになることで、販売機会の損失も少なくできるでしょう。
自社を理解した社内スタッフに運用を任せられる
リスティング広告を内製化することで、自社のビジネスを深く理解しているスタッフに運用を任せられるのもメリットです。
社内のスタッフは、自社の製品・サービス、ブランドの価値観、顧客ニーズなどを理解しています。また、他部署と連携も取りやすいので、カスタマーサポートから直近のリアルな顧客の意見を教えてもらうことも可能です。
特に顧客のインサイトを広告訴求に活かすことで圧倒的なCVR改善に繋げることが可能です。
例えば、新製品を発売する際、社内のマーケティングチームは製品開発チームと密接に連携し、製品の特徴や強みを十分に理解したうえで広告キャンペーンを立案・実行できるでしょう。これにより、より的確なキーワード選定や広告文の作成が可能になります。
他社との競争優位性を高め、一貫性のあるリスティング広告の運用ができるでしょう。
少額からリスティング広告を始められる
リスティング広告を内製化すれば、少額から運用できるのもメリットです。
前述した通り、代理店に少額で運用を依頼すると知見の少ない担当者をつけられたり、専門的なアドバイスが受けられなかったりなどの問題が起こる可能性があります。また、テスト運用しづらいといったデメリットもあるでしょう。
これは代理店というビジネスモデル上やむを得ない、構造上の問題です。
自社でリスティング広告の運用ができるようになれば、少額から、たとえば10万円~でも広告効果を試せるようになります。
まずはミニマムテストでとある1つの仮説を検証していくということも可能です。
その上で、仮説があっていた場合、次の施策にというように1つ1つ堅くPDCAを回すことが可能です。
代理店に依頼する場合、テストマーケティングの予算としてはそれなりにないと相手にされない場合もありえます。少しずつ予算を増やしながら最適な戦略を見つけたい企業に最適です。
リスティング広告の運用を内製化するデメリット3つ
ここでは、リスティング広告を内製化する際のデメリットについて解説します。
- 内製化するためのランニングコストがかかる
- リスティング広告の最新情報を収集しにくい
- 社内スタッフの労力がかかりやすい
内製化するためのランニングコストがかかる
リスティング広告を内製化すると、以下のようなランニングコストがかかります。
- 専門担当の給与、社会保険、福利厚生費
- トレーニング・教育費(コンサルタントを外部から入れる場合にはその費用)
- 分析ツールの利用料
上記のようなランニングコストに加えて、人材採用、機材の導入費などの初期コストもかかります。
そのため、内製化する際のコストを厳密に考慮することが大切です。
コストを把握したうえで長期的に取り組めば、内製化のメリットを享受できるでしょう。
リスティング広告の最新情報を収集しにくい
内製化すると、代理店と比べてリスティング広告の最新情報を収集しにくくなるデメリットもあります。
専門知識を持っている代理店や専門家との接点が少なくなるため、自然な流れで収集できていた情報が制限されるためです。視野が狭くなる分、最新のアップデートやトレンドの運用方法に関する情報を収集しにくくなるでしょう。
リスティング広告の最新情報については、広告媒体が主催するセミナーへ参加したり、公式ブログを参考にしたりなど、主体的に情報収集することでデメリットを補えます。
セミナーへ参加した際は、他社の広告担当者とつながり、情報交換できるようにしておくとよいでしょう。
社内スタッフの労力がかかりやすい
リスティング広告を内製化する際は、社内スタッフに負荷がかかりやすい点も考慮すべきです。
どうしても、今までの仕事と兼務するWeb担当も多く、この点かなりの付加が掛かります。
特に社内にリスティング広告に関する専門知識がない場合は、初期に大きな労力を要します。必要な知識を身につけながら実務を実行し、レビューと改善を繰り返すのは通常時よりも負荷がかかるはずです。
リソース不足で他の業務と掛け持ちする場合は、その他の業務に割く時間が減ってしまうことも考えられます。業務の分担を見直したり、自動化ツールを導入して効率化したりなどの対策を講じることが重要です。
また、状況によってはスポットで外部リソースを活用することも検討しましょう。
該当人材がやめてしまっては元も子もありません。
リスティング広告の内製化の進め方
ここでは、リスティング広告の内製化の進め方についてお伝えします。
- 内製化する目的を明確にする
- 社内リソースの確保とツールの準備
- スタッフの教育体制を整える
- リスティング広告をテスト運用する
- レビューと改善を繰り返す
- 具体的なフロー
内製化する目的を明確にする
はじめにリスティング広告を内製化する目的を明確にしましょう。
- コスト削減
- 実行スピードの向上
- ノウハウの蓄積
- 柔軟性の向上
例えば、上記のような目的が考えられます。
なぜ内製化するのかを明確しておけば、チーム全体の方向性を統一しやすいです。目的を明確にする際は、リスティング広告業務をどこまで内製化するか、どの業務を内製化するかなども決めておくとよいでしょう。
現在、代理店に依頼している場合は、内製化するにあたってアカウントを引き継ぐ必要もあります。
場合によっては代理店側はアカウントの開示や引継ぎを拒否することもあり得ます(飯の種が無くなるためです)。
この場合、一から社内アカウントを作成する必要があります。
アカウントの構築には大きな労力がかかりますので、大枠の目的の明確化と合わせて、アカウントの構築に際して、優先順位をつけておきましょう。
社内リソースの確保とツールの準備
リスティング広告の内製化に必要なリソースとツールを準備します。
効果的なリスティング広告の運用を行うには、人材、時間、予算など十分なリソースを確保することが重要です。加えて、効率化ツールなどを導入し、自社に合った運用体制を構築していきます。
ちなみに1名のスタッフにリスティング広告を任せると、属人化やノウハウのブラックボックス化してしまうのでよくありません。
とはいえ、複数人を実際に運用担当に宛てることがなかなかできないという現実もあります。
まずは1人で担当しつつ、ゆくゆくは複数人を見据えるなどの体制構築も重要になります。
特に他業務と兼務の場合、該当の運用スタッフへの負荷も大きくなってしまうので、できれば当初から複数名に任せるようにしましょう。
スタッフの教育体制を整える
社内スタッフがリスティング広告業務を学ぶための教育体制を整える工程です。
適切な教育体制により、スタッフのスキルと知識が向上し、効果的な広告運用が可能になります。また、継続的な学習環境を提供することで、最新のトレンドや技術に対応でき、競争力を維持することができるでしょう。
- 目的に合ったキーワードの選定方法
- タイトル、説明文の作り方
- 適切な入札戦略、KPIの策定方法
- ROIの分析方法
など
リスティング広告で成果を出すには、社内スタッフが正しい運用方法を身につけなければなりません。
最小限の負荷で効率的に学習できるように、社内スタッフの知識レベルに合った教育体制を整えていきましょう。
この点、内製化でスタートダッシュを着るために、当初は外部からコンサルタントを入れるとスムースに内製化がすすみます。
ぜひ当社の得意領域なのでお問い合わせください。
リスティング広告をテスト運用する
スタッフに知識が身についてきたら、リスティング広告のテスト運用を行います。
検索ボリュームや競合性などを分析して効果的と思われるキーワードを選び、少額の予算をかけて実際に運用してみましょう。
テスト運用では初歩的なミスやトラブルが起きることもあります。
失敗の原因と問題の対処法を考えて、本番環境で同じミスをしないような仕組みを作っておきましょう。
この際は、マニュアルを作成しておくことで、後々別の担当になった際にも同じ轍を踏まないことが実現できるようになるでしょう。
また、工数の問題からマニュアル作成などを外部委託するという手段があることも付け加えておきます。
レビューと改善を繰り返す
リスティング広告の運用開始後は、効果測定をしながら継続的に改善を行いましょう。
データに基づく改善の積み重ねが、リスティング広告の効果を高める鍵となります。また、競合他社の増減やキャンペーン状況によっても、自社が取るべき対応は変わってくるものです。
定期的な分析と改善により、着実にリスティング広告の費用対効果を高めていけるでしょう。
さらに、リスティング広告の実務経験を通じて、社内に生きたノウハウが蓄積され、長期的な競争力の向上につながります。
具体的なフロー
リスティング広告の具体的な運用の流れは以下の通りです。
現状アカウント分析 | ・アカウント構成 ・過去CV/キーワード分析 ・TD(タイトル説明文)分析 ・入札戦略/オーディエンス分析 ・リンク先分析 ・季節要因分析 ・ディスプレイ分析 ・クリエイティブ分析 ・レポート確認 |
自社アカウント構築 | ・広告媒体の選定 ・アカウント申込 ・CVなどのタグ設定 ・キーワード、TD(タイトル説明文)設計 ・タグ埋込 ・パラメータ付与 ・予算確認 ・マッチタイプ/入札戦略/オーディエンス設定 ・入稿作業 |
運用開始 | ・CVテスト ・初動のボリューム/広告表示確認 ・初動レポート/フォーマット決定 ・キーワード除外、追加 ・日予算調整(拡張CPCの場合、CPC調整) ・キャンペーンなどの有無/TD(タイトル説明文)差替 ・ROAS計測/キーワード軸調整 ・BIツール ・LTVデータ蓄積 |
大きな流れとしては、現状分析→アカウント構築→運用開始という3つのステップになります。
どの業務もリスティング広告で成果を出すためには欠かせないものです。しかし、短期間で全ての業務を覚えようとすると、内製化に失敗する原因になります。
あらかじめ長期的な視点で計画を立てることを心がけましょう。
内製化に辺り上記のような手順で進めたいが不安という方はぜひ当社にお問い合わせください。
リスティング広告の内製化を成功させるコツ
ここでは、リスティング広告の内製化を成功させるコツを3つ紹介します。
- リスティング広告運用チームを構築する
- 代理店運用と内製化を並行して比較する
- 内製化支援のプロのサポートを活用する
リスティング広告運用チームを構築する
リスティング広告の内製化を成功させるためには、専門的なスキルと知識を持つ運用チームを社内に構築することが重要です。
社内チームを持つことで、自社の商品やサービスに精通した専門家がリスティング広告の運用を担当できます。これにより、市場の変化や競合の動きに素早く対応し、効果的な広告戦略を立てることが可能になるでしょう。時間とともに蓄積される知識やデータは、広告効果の向上とコスト効率の改善に寄与します。
あらかじめ複数のメンバーでリスティング広告を運用する体制にしておけば、万が一特定のスタッフがチームを離れても、残ったスタッフで施策を進めていけるでしょう。
ノウハウの属人化や離職などのリスクをカバーするためにも、広告運用チームを構築しておくことをおすすめします。
代理店運用と内製化を並行して比較する
1つの方法として、代理店運用と自社運用(内製化)を並行して行い、どのような違いがあるのか検証するのもよいでしょう。
代理店がどのような提案をしてくれるのかも参考にできます。自社に不足しているポイントや、内製化してよかった点などを明確にすることも可能です。
- コスト
- 費用対効果
- 意思決定のスピード
- クリエイティブの質
- レポートの質や深さ
これらのポイントを比較しながら、代理店のノウハウを内製化プロセスに積極的に取り入れていくことで、より効果的な運用が可能になります。
代理店に依頼するからこそ、15%~20%以上の効果を発揮してくれているのか?を上記の視点から判断することで果たして今の代理店の動きを評価も可能です。
内製化支援のプロのサポートを活用する
リスティング広告の内製化を成功させたい場合は、内製化支援のプロに依頼するとよいでしょう。
自社のみでリスティング広告を内製化しようとしても、何から手をつけてよいのかと悩んでしまいがちです。実際に計画を立ててみたものの、上手く進まずに挫折してしまう企業も少なくありません。
内製化支援では、専門家が自社に合ったプランを提案してくれます。
目的やスタッフの人数、予算などを考慮したうえで、マニュアルやロードマップを作成してくれるため、安心して実務の習得に集中できるのが魅力です。ツールの選定方法や効果的な広告文の作り方についてもアドバイスがもらえます。
ちなみに当社バクリでは、月25万円からリスティング広告の内製化支援を行っております。
Webマーケティング全般の施策に対応しているため「リスティング広告とSEO」のように、複数の施策を組み合わせて内製化することも可能です。
社内スタッフの負荷を最小限にしながら、正しい方法で内製化を進めていきたい方は、お気軽に無料相談よりお問い合わせください。
【リスティング広告の内製化について相談する】
リスティング広告を内製化するか外注するかの判断基準
リスティング広告を内製化するか外注するかの判断基準について紹介します。
- リスティング広告にかける広告費はどれくらいか
- リスティング広告をどのくらいの期間実行する予定か
- リスティング広告での売上がビジネスにどのくらいインパクトがあるか
リスティング広告にかける広告費はどれくらいか
リスティング広告にかける広告費は、内製化か代理店かを判断する1つのポイントになります。
代理店の手数料の相場は広告費の15〜20%ほどです。
例えば、代理店の手数料が20%だとして毎月の広告費が50万円だとすると、代理店に支払う手数料は10万円になります。この場合、自社でリスティング広告の運用ができる人材を雇用するよりも、代理店を活用した方がコストを抑えられるでしょう。
もしも広告費が200万円だとすると、代理店に支払う手数料は40万円になります。
この場合、自社で人材を採用することも視野に入ってくるはずです。
リスティング広告にかける予算が多くなるほど、内製化するメリットが大きくなると判断できます。
この点、「Web広告運用の内製化が加速する背景とは?3つの判断基準と成功ポイント」が参考になりますので、ぜひご覧ください。
リスティング広告をどのくらいの期間実行する予定か
リスティング広告を特定のキャンペーン期感のみ、短期間だけ運用したい場合は、代理店に任せた方がよいでしょう。
内製化は社内スタッフを教育しなければならないため、実際に運用をスタートできるまでには時間がかかります。緊急性が高いキャンペーンや、季節に関連する広告を打ちたい場合などは、すでにスキルを持っている代理店にスポットで依頼するのがおすすめです。
長期的にリスティング広告を利用する予定がある場合は、早い段階から内製化していくとよいでしょう。
リスティング広告での売上がビジネスにどのくらいインパクトがあるか
リスティング広告の重要度が自社にとって高い場合、内製化した方がよいと判断できます。
例えば、自社商品の販売促進にリスティング広告が欠かせないのであれば、内製化して施策の実行スピードを向上させたり、商品を深く理解しているスタッフに運用させたりした方がよいでしょう。
逆に、オフライン施策などがメインでまだまだWebはこれからという場合には、いきなり内製化は不向きです。代理店と一緒にWeb集客を行っていくことで業界の代理店実績を持ちに効果的な集客ができるはずです。
リスティング広告が自社のビジネスの売上にとってインパクトが大きい場合、運用の精度を高めることで、自社の売上を大きく向上させることができます。
リスティング広告の内製化に関するバクリの成功事例
当社バクリのクライアント様で、リスティング広告の内製化をサポートさせていただいた事例を紹介させていただきます。
クライアント様は、自社で運用を行っているものの、CPA(顧客獲得単価)が高くなってしまうという課題を抱えていました。
現状を確認したところ、CPAの土台が整っていないことや、指標の見方に誤りがあるなどの問題が見つかりました。結果的に施策の優先順位がつけにくくなっていたのです。
そこで、当社ではWebマーケティング全般の目標設定や施策のロードマップを整理するところからサポートさせていただきました。
まずは正確にデータを分析できるように計測土台を改善し、どのキーワードが実際にコンバージョンしているのかが明確になるようにしました。これにより効果が出ている部分に予算をかけて、成果を伸ばすことができます。
リスティング広告の運用に関する課題を抽出するために分析シートを使用し、各業務に優先順位を決定しました。そのうえで、各施策に基準となるCPAを設定し、テスト運用を行いました。
このような改善を行った結果、リスティング広告のCPAを維持しながら成果を最大化できるようになりました。現在は、自社のみでリスティング広告の運用ができるようになっています。
バクリからのワンポイントアドバイス
広告費用の大小やそのクライアントのWebの向き合い方などにより内製化するのか、代理店に依頼するのかが見えてきます。
必ずしも内製化がよい場合だけとは限りません。
代理店と内製化を並行するパターンも実はかなりオススメです(弊社のクライアント様でも一部を代理店、一部を自社と棲み分けてうまくやっているパターンが多いのも事実です)。
ぜひ、両者の良いところ取り込みつつ成果を拡大していきましょう。
【リスティング広告の内製化について相談する】